
保健師になりたいけど、実際は毎日どんな仕事をしているの?

看護師との違いや、仕事の大変さも知っておきたい…
大学の講義や実習で保健師について学んでも、働く姿までは想像しにくいですよね。
乳幼児健診や家庭訪問は知っていても、その前後にある記録・電話・会議・事業改善までは見えにくいと思います。
保健師は、個人の健康相談に対応するだけでなく、地域の課題を見つけ、関係者をつなぎ、健康を支える仕組みまで作る仕事です。
私は行政保健師として5年間、住民に身近な支援と、広域的・専門的な業務の両方を経験しました。
担当した主な分野は、母子保健分野や感染症対策など様々です。
この記事では、行政保健師の仕事内容を、実際の1日や支援事例も交えて解説します!
- 保健師が個人・集団・地域へ行う仕事
- (例示)母子保健・感染症対策の実際
- 行政保健師の1日のスケジュール
- 保健師と看護師の仕事内容の違い
- 行政保健師に必要な知識・アセスメント・調整力
- 仕事の大変さ・やりがい・現場を知る方法
なお、業務内容や勤務体制は、自治体・勤務先・配属部署によって異なります。
この記事で紹介する1日や事例は、個人や勤務先が特定されないように調整した、私自身の経験になるのでご了承ください!

保健師の仕事内容とは?【個人と地域を予防から支える】

保健師の仕事内容は、病気の予防と健康づくりを目的に、個人・家族・集団・地域へ継続的に働きかけることです。
厚生労働省の看護教育ポータルでは、保健師を、保健師の名称を用いて保健指導に従事する者と説明されています。
ただし、実際の仕事は健康相談や保健指導だけではありません。
住民の声や統計から健康課題を見つけ、事業を企画し、実施後の評価まで行います。
個人や家族へ行う支援
個人支援では、健康状態だけでなく、生活背景や本人の希望まで考えて支援方針を決めます。
代表的な関わり方は次のとおりです。(まだまだありますがほんの1例です。)

- 家庭訪問
- 健康相談
- 乳幼児健康診査
- 保健指導
- 電話や面談による継続支援
- 必要な医療・福祉サービスへの連携
相談内容が同じでも、必要な支援は一人ひとり異なります。
子育て、仕事、家族の介護、経済状況などを聞きながら、無理なく選べる方法を一緒に考えます!
集団へ行う健康教育や予防活動
保健師は、同じ健康課題を持つ人へ、教室・講座・啓発活動も行います。
たとえば、母子保健ではプレママ・プレパパ講座や育児講座があります。
感染症分野では、施設向け研修や市民向けの予防啓発も仕事です。
個別相談で繰り返し聞かれる困りごとは、地域全体に共通する課題として捉え直します。
一人の相談から、ほかの住民にも必要な支援を考える視点が保健師には求められます!
地域の仕組みを作る仕事
保健師は、すでにあるサービスを案内するだけではありません。
地域診断、事業企画、関係機関との調整、予算、広報、実施、評価にも関わります。
2026年5月に改正された厚生労働省の地域における保健師の保健活動に関する指針でも、次の活動が示されています。

- 地域診断に基づく施策の展開と評価
- 個別課題から地域課題への展開
- 予防的な介入
- 地区活動
- 他職種・関係機関・住民との連携
- 地域のケアシステムづくり
つまり、保健師は目の前の一人と地域全体の両方を見る専門職です!
保健師はどこで働く?【4つの主な職場】

保健師の主な勤務先は、自治体、企業、学校、病院・診療所ですが、所属先によって対象者と仕事内容が変わります。
自分が働きたい保健師の姿は、どの職場に近いでしょうか?
厚生労働省の職業情報提供サイトjob tagでも、自治体、病院・診療所、企業、学校などが勤務先として紹介されています。
4つの主な職場を整理すると、次のとおりです。

| 主な勤務先 | 呼ばれ方 | 主な対象 | 仕事内容の例 |
|---|---|---|---|
| 都道府県・市区町村・保健所・保健センター | 行政保健師 | 地域住民 | 健康相談、家庭訪問、健診、感染症対応、地区活動、事業企画 |
| 企業・健康保険組合 | 産業保健師 | 従業員 | 健康管理、保健指導、メンタルヘルス支援、職場環境への働きかけ |
| 学校・大学 | 学校保健に関わる保健師 | 児童・生徒・学生・教職員 | 健康相談、健康教育、学内の健康管理 |
| 病院・診療所・健診機関 | 病院保健師など | 患者・受診者 | 健診後の保健指導、退院後の生活相談、地域連携 |
実際には、所属先の規模や組織体制によって呼び方と担当範囲が異なります。
同じ行政保健師でも、働く部署・自治体によって1日の動きは大きく変わります。
この記事では、私が経験した行政保健師の仕事を中心に解説します!
【実体験】私が経験した行政保健師の仕事を3分野で紹介

行政保健師の業務はこの3分野だけではなく、自治体や配属によって担当は異なります。
この記事では、私が経験した母子保健・感染症対策・地区活動を抜粋して具体例として紹介します!(市保健師の動きと県保健師の動きどちらもイメージできるように選びました!)
3分野の仕事には、住民支援だけでなく、記録、調査、施設支援、事業改善、関係者との調整も含まれていました。
ここからは、業務名だけでは分かりにくい「実際に何をしていたのか」を紹介します!
母子保健では何をする?
母子保健では、妊娠期から子育て期まで、親子の健康と生活を継続的に支援します。
私が経験した主な業務は次のとおりです。


- 乳幼児健診
- 出生後の家庭訪問
- 子どもの発達支援
- 養育者への相談支援
- 養育者のメンタル面のフォロー
- プレママ・プレパパ向け講座
- 育児講座
- 親子が利用する地域拠点への運営支援
- 地域の支援者とのネットワークづくり
乳幼児健診では、身長や体重だけを確認するわけではありません。
子どもの発達、養育者の困りごと、家庭の状況、必要な支援を総合的に考えます。
家庭訪問では、実際の生活環境を見ながら話を聞けます。
窓口や電話では話しにくかった悩みが、訪問先で出てくることもありました。
親子が利用する地域の広場も、保健師がすべて直接運営するとは限りません。
外部の運営者や地域の支援者へお願いし、保健師は定例会や現場訪問を通して改善を支えます。
自分で事業を抱えるのではなく、地域で続けられる形を作ることも行政保健師の仕事です!
感染症担当では何をする?
感染症担当では、発生後の調査・支援に加え、平常時の研修、マニュアル、統計、啓発まで行います。
私が経験した主な業務はこちらです。


- 積極的疫学調査
- 感染者への聞き取り
- 感染した可能性がある人への確認
- 高齢者施設・医療機関・保育施設・学校・企業等への予防指導
- 感染症対応研修の企画・開催
- 発生時対応マニュアルの作成
- 統計資料の作成
- 記者発表に関する対応
- SNSやデジタルサイネージを使った市民啓発
積極的疫学調査とは、感染の広がりや感染経路を把握し、次の感染を防ぐために行う調査です。
施設で感染症が発生した場合、私は次の流れで対応していました。

- 施設へ電話し、当日の訪問が可能か確認する
- 訪問し、感染状況と感染経路を確認する
- 感染者と感染した可能性がある人から話を聞く
- 消毒方法や施設内の業務調整について助言する
- 感染可能期間や潜伏期間を踏まえて経過を確認する
- 新たな発症がなく、終息を確認できたらフォローを終える
調査では、個人を責めるために聞いているのではないと最初に伝えることを大切にしていました。
誰かを責める雰囲気になると、必要な情報が集まりにくくなります。
正確な情報を得ながら、施設や対象者が不利益を受けないように配慮します。
平常時の啓発活動では、感染症が流行する時期から逆算して企画を進めます。
SNSや駅のデジタルサイネージを使う場合も、予算の確保、媒体選定、掲載時期、内容確認が必要です。
「情報を発信する」だけでなく、必要な時期に届くよう行政の手続きを進めることまでが仕事でした!
地区活動とは何をする?
地区活動は一つの独立した事業ではなく、担当地区の生活と健康を分野横断で捉える活動です。
母子保健、成人保健、高齢者保健などの業務を通して、担当地区へ関わります。
(自治体によっては地区分担制、業務分担制、両者混合など様々ですので少しイメージしずらいところもあるかもしれません。詳細は追ってお伝えしますね。)
私が地区活動で行っていたことは次のとおりです。


- 地域の支援者との定例会
- 地域の広場や施設への訪問
- 運営上の困りごとの聞き取りと改善支援
- 自治会館や地域施設での情報収集
- 気になる家庭や地域の相談事の確認
- 地域イベントやお祭りの支援
- 住民・支援者・施設・関係機関との関係づくり など
地区活動で大切なのは、保健師が一人で地域の健康を支えようとしないことです!
地域には、住民の変化を身近で見ている支援者や関係者がいます。
業務の合間にも地区へ足を運び、何度も対話を重ねました。
その結果、地域の支援者から相談してもらいやすくなり、必要な支援へつながる市民が増えたと感じています。
これは統計的な効果ではなく、私が実務を通して感じた変化です。
厚生労働省の2026年の指針でも、地域へ出向いて生活実態を把握し、住民や関係機関と協働する地区活動が示されています。
3分野に共通する事務・調整業務
直接支援の外側には、仕事を安全に継続するための事務と調整があります。
3分野に共通していた業務は次のとおりです。
- 支援・調査内容の記録
- 関係機関への電話とメール
- ケースや事業に関する会議
- 事業資料・市民向け資料の作成
- 事業の振り返りと改善
- 統計や実績の集計
- 予算と実施時期の調整
- 上司・他職種への報告と相談
学生時代は住民への直接支援を中心に想像していました。
実際に働いて驚いたのは、直接支援と同じくらい、その後の記録・連絡・調整が続くことでした!
行政保健師の1日は?【母子保健のスケジュール】

母子保健の1日は、家庭訪問や乳幼児健診を軸に、記録・電話・関係機関との連絡を空き時間へ組み込んで進みます。
家庭訪問と乳幼児健診の間に、記録はいつ書くのでしょうか?
次の表は、私が経験した1日の一例です。

| 時刻 | 仕事内容 |
|---|---|
| 8:00 | 出勤し、始業前に残っていた記録などを進める |
| 8:30 | 朝礼、当日の予定確認 |
| 8:45〜9:30 | 記録、電話、メール、関係機関への連絡、資料作成、会議 |
| 9:30〜11:30 | 家庭訪問 |
| 11:30〜12:00 | 記録、関係機関への連絡、電話対応 |
| 12:00〜13:00 | 休憩 |
| 13:00〜16:00 | 乳幼児健診 |
| 16:00〜17:15 | 記録、電話、メール、資料作成、事業改善、会議 |
| 17:15以降 | 残った記録や連絡、資料作成を行う日もある |
これは私の配属における一例です。
すべての自治体や母子保健担当が、同じ時間で動くわけではありませんが、残業が続くことも多々あります。
午前や午後に入る事業も日によって変わってくる。
家庭訪問や乳幼児健診の代わりに、次の事業が入る日もありました。
- 子どもの発達相談
- 養育者のメンタル面を支える事業
- プレママ・プレパパ向け講座
- 親子が参加する地域の広場
- ケース会議や事業ミーティング など
予定どおりに終わらない電話相談や、緊急性のある連絡が入る日もあったりしますね。
その合間で、記録、電話フォロー、メール、資料作成を進めます。
「午前は訪問、午後は健診」だけを見ると、余裕があるように見えますが、訪問と健診の内容を記録し、必要な人へ連絡し、次の支援を調整して初めて業務がつながります。
対面支援が終わった後も、支援は終わっていません!
保健師と看護師の仕事内容はどう違う?

保健師は予防と健康づくりを中心に個人から地域へ関わり、看護師は療養上の世話や診療の補助を中心に患者を支えます。
厚生労働省は、看護師を、傷病者などへの療養上の世話または診療の補助を行う者と説明しています。
一方、保健師は保健指導に従事する専門職です。
違いを単純化しすぎないように整理すると、次のようになります。
| 比較項目 | 保健師 | 看護師 |
|---|---|---|
| 主な目的 | 予防、健康づくり、生活支援 | 療養上の世話、診療の補助 |
| 主な対象 | 健康な人を含む個人・家族・集団・地域 | 病気やけが、療養上の支援が必要な人 |
| 関わる時点 | 発症前の予防から発症後の生活支援まで | 治療・療養が必要な時期を中心に支援 |
| 関わる期間 | 健康課題に応じて継続的に関わる | 入院・通院・療養期間などに応じて関わる |
| 主な勤務先 | 自治体、企業、学校、病院・健診機関など | 病院、診療所、訪問看護、介護施設など |
| 仕事の広がり | 個別支援から地域診断・事業企画・評価まで | 患者への看護、診療補助、退院支援など |
もちろん、保健師も病気を持つ人へ関わります。
看護師も予防や退院後の生活支援へ関わるため、役割が完全に分かれるわけではありません。
行政保健師として働いて感じた大きな特徴は、目の前の一人への支援を、地域の仕組みへ広げて考えることです!
行政保健師に必要な力は?【まず知識とアセスメント】

行政保健師には傾聴力や調整力が必要ですが、その前提になるのは、専門知識を使って状況をアセスメントする力です。
話を丁寧に聞くだけで、必要な支援まで判断できるでしょうか?
私は、支援を次の順番で考えていました。
- 専門知識を勉強する(常に勉強!)
- 情報を集め、相手の話を丁寧に聞く
- 健康状態と生活背景をアセスメントする
- 本人と支援方針を考える
- 関係機関・地域支援者・他職種と連携する
- 継続支援を行い、状況を再評価する
専門知識がアセスメントの土台になる
傾聴だけでは、必要な支援を判断できません。
母子保健で子どもの発達相談を受けるなら、年齢ごとの発達や確認すべきサインの知識が必要です。
感染症対応では、感染経路、感染可能期間、潜伏期間を理解していなければ、確認する範囲や時期を決められません。
制度と地域資源を知らなければ、支援の選択肢も伝えられません。
知識を覚えることは、対象者を評価するためではなく、必要な支援を見落とさないためです。
対象者の背景を考える
同じ助言でも、生活背景に合っていなければ実行できません。
対象者の中には、子育てをしながら働いている人がいます。
親の介護、経済的な不安、家族関係、心身の不調を抱えている人もいます。
背景を確認せず、行政側の予定だけで支援を進めても、信頼関係は作りにくいです。
まずは話を聞き、その人の生活の中で実行できる方法を考えます!
傾聴した後に選択肢を伝える
傾聴とは、話を聞くだけで終わることではありません。
相手が何に困り、何を望み、何なら取り組めるのかを理解するために聞きます。
そのうえで、保健師としてできる支援や利用できる制度を伝えます!
本人の意思を置き去りにして、支援先へつなぐことだけを急がないようにしていました。
一人で抱えず連携・調整する
保健師一人だけで完結する事業は多くありません!
医療機関、福祉部門、保育・教育機関、地域支援者、他職種と連携します。
相手ごとに役割や事情が違うため、目的と情報を共有し、折り合える方法を探します!
調整の質は、事業の進めやすさだけでなく、対象者の支援の受けやすさにも関わります。
地域との関係ができると、支援者から早めに相談を受けられることもありました。
行政保健師の仕事は大変?【業務量と事務仕事の実際】

行政保健師の大変さは、対人支援と記録・連絡・企画を同時に進め、予定外の相談にも対応する必要があることです。
私の配属では、時間を捻出しないと終わらないと感じる業務量でした。
時間外の対応が日常的に生じる時期もあります。
ただし、勤務時間や業務量は自治体、配属、人員体制、繁忙期によって変わります。
すべての行政保健師が同じ働き方をしているわけではありません。
住民から見えにくい仕事が多い
住民から見えやすい仕事はこちらです。

- 家庭訪問
- 健康相談
- 乳幼児健診
- 健康教育
- 講座や地域活動
一方で、次の仕事は外から見えにくいと思います。


- 記録
- 電話とメール
- 関係機関との調整
- 会議とケース検討
- 資料・マニュアル作成
- 統計集計
- 予算確保
- 事業の企画・改善・評価
直接支援の質を保つには、見えにくい仕事も省けません。
記録がなければ、次の担当者へ支援経過を共有できません。
関係機関への連絡が遅れれば、必要な支援も遅れます。
大学の講義と実務にはギャップがある
大学では、市民と直接関わる保健活動を中心に学びました。
働き始めて驚いたのは、事務仕事と事業数の多さです!
子どもの発達、妊娠期からの支援、養育者のメンタル面を支える事業も、講義だけでは具体的に想像できませんでした。
広域的・専門的な業務には、調査、資料、会議、企画などの比重が高い部署もあります。
「住民と話す仕事だけ」を想像して入庁すると、実務とのギャップを感じやすくなります。
だからこそ、就職前に実際の保健師と話し、仕事の全体像を確認してほしいです!
行政保健師のやりがいは?【支援が地域へつながる】

行政保健師のやりがいは、一人の生活に寄り添う支援と、同じ課題を抱える人を支える地域づくりの両方に関われることです。
業務量は多く、大変だと感じる日もありました。
それでも、地域の健康を支える仕事には大きなやりがいがあります!
【実例①】本人が選ぶための時間を支えられた
母子保健では、精神面でも継続支援が必要で、妊娠を継続するか迷っていた方へ関わったことがあります。
私は、電話や家庭訪問で何度も話を聞きました。
どちらかの選択を勧めるのではなく、本人が自分で考えて決められるように支えることを大切にしました。
出産後、乳幼児健診で親子の元気な姿を確認できました。
後日、支援への感謝を伝える手紙をいただいたことは、今でも強く心に残っています。
【実例②】施設と一緒に感染拡大を抑える
感染症対応では、連絡を受けた施設へ早期に訪問し、状況確認と感染対策の助言を行ったことがあります。
担当した一例では、重症者を確認せず、感染の広がりも限定的な範囲にとどまりました。
ただし、これは保健師の介入だけによる結果と断定できません。
施設職員が情報を共有し、消毒や業務調整へ協力してくれたことも大きかったと思います。
保健師が答えを押しつけるのではなく、施設と一緒に対応を作ることに意味があります。
【実例③】地域から相談が集まる関係を作る
地区活動では、何度も地域へ出向き、支援者と対話を重ねました。
すぐに成果が見える仕事ではありません。
それでも、関係ができると、地域で気になっていることを相談してもらいやすくなります。
支援者からの相談がきっかけとなり、必要な支援へつながる住民もいました。
地域の声が保健師へ届き、保健師から必要な機関へつながる。
この流れを作れることも、行政保健師のやりがいです!
市町村と広域的・専門的な仕事はどう違う?

市町村では住民に身近な保健サービスの比重が高く、都道府県の保健所等では広域的・専門的な課題や健康危機へ対応する傾向があります。
厚生労働省の2026年の指針では、保健所等の活動として、広域的な健康課題の把握や専門的な保健サービスが示されています。
市町村の保健師は、住民の生活に近い場所で家庭訪問、健診、健康相談などを行います。
ただし、自治体の種類だけで仕事内容を決めつけることはできません。
保健所を設置する市や特別区もあり、自治体規模や配属部署によって役割が変わります。
ここでは主に市保健師と県保健師の違いをしましますね↓

| 観点 | 住民に身近な保健活動 | 広域的・専門的な保健活動 |
|---|---|---|
| 主な関わり | 家庭訪問、健診、健康相談、地区活動 | 感染症、難病、精神保健、健康危機管理、施設支援など |
| 対象の捉え方 | 住民・家庭・担当地区を継続的に見る | 複数地域・施設・専門課題を広く見る |
| 住民との接点 | 日常的に直接関わる配属が多い | 相談・調査で直接関わる場合もある |
| 事務・企画 | 個別支援の調整、地域事業の企画・評価 | 調査、統計、計画、研修、体制整備の比重が高い場合がある |
| 連携先 | 地域支援者、保育・教育機関、医療・福祉機関など | 市町村、医療機関、施設、専門機関、庁内関係部署など |
私は、住民に身近な支援と、広域的・専門的な業務の両方を経験しました。
住民との対話を中心に働きたい人は、志望自治体の配属先と実際の業務を確認してください。
一方、施策、事業設計、専門分野、健康危機管理に関心がある人は、広域的な業務も調べてみましょう。
「市か県か」だけで選ばず、どの部署で誰を支えるのかまで確認してください!
自治体研究の進め方は、次の記事で詳しく解説しています。

仕事内容を具体的に知る5つの方法

保健師の仕事内容を具体的に知るには、講義だけで判断せず、自治体が公開している機会を使って現場へ近づくことが有効です。
私が実際に試してほしい方法は5つあります!
- 自治体のインターンシップへ参加する
- 自治体の採用説明会・仕事説明会へ参加する
- 一般参加できる市役所の保健事業へ参加する
- 関心分野の事業を利用した住民から話を聞く
- 公開募集されている地域活動やボランティアへ参加する
自治体のインターンシップへ参加する
インターン制度がある自治体なら、業務説明だけでなく、職場の雰囲気や保健師同士の連携も確認できます。
厚生労働省の2026年の指針でも、自治体の魅力や保健活動の意義を伝える機会として、インターンシップ等が挙げられています。
実施の有無や対象者は自治体によって違うため、採用ページを確認してください!
自治体説明会で現役保健師へ質問する
説明会では、公式サイトだけでは分からない1日の流れを質問できます。
次の内容を聞いてみてください。

- 新任期はどのような業務から担当するか
- 家庭訪問と事務仕事の割合
- 地区担当制と業務担当制の違い
- 配属異動の考え方
- 多職種と連携する場面
- 研修と相談体制
「大変ですか?」だけでなく、具体的な場面を聞いてください!
一般参加できる保健事業へ参加する
自治体が一般向けに開いている講座やイベントも、仕事内容を知る機会です。
自分が関心を持つ母子保健、健康づくり、感染症予防などの事業を探してみましょう!
保健師が説明する内容だけでなく、会場運営、他職種との役割分担、参加者への声かけも見てください!
利用者や地域の支援者から話を聞く
自治体の事業を利用した人からは、支援を受ける側の視点を学べます。
地域活動に関わる支援者から、保健師とどのように連携しているかを聞くのもよいでしょう。
ただし、本人の同意を得て、個人の相談内容を無理に聞かないでください。
公開されている地域活動へ参加する
地域のイベントやボランティアに参加すると、住民の生活環境や地域のつながりが見えてきます。
保健師が直接参加していなくても、地域の強みや課題を考える経験になります。
見学・参加は、公開募集されている範囲に限ってください!
家庭訪問、個別相談、感染症対応など、守秘義務に関わる業務へ立ち入ることはできません。
行政保健師の仕事内容が見えてくると、専門試験で学ぶ知識が実務のどこで使われるかも理解しやすくなります。
行政保健師の仕事では、制度や公衆衛生の知識を実際の支援に結びつけます。
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保健師採用試験全体の進め方は、次の記事も参考にしてくださいね。

よくある質問

保健師の仕事内容と進路を考える際によくある5つの疑問へ、結論から回答します!
- Q保健師になるにはどのような資格が必要ですか?
- A
保健師国家試験に合格し、保健師免許を取得する必要があります。受験資格を得るルートは学校や養成所によって異なるため、進学先のカリキュラムと厚生労働省の最新情報を確認してください。
- Q保健師は医療行為をしますか?
- A
保健師の中心的な役割は保健指導や予防活動ですが、勤務先や事業によって健診・測定・処置などへの関わり方は異なります。具体的な業務範囲は勤務先へ確認してください。
- Q行政保健師は残業が多いですか?
- A
自治体、配属先、人員体制、繁忙期によって異なります。私の配属では時間外対応が日常的に生じる時期もありましたが、すべての行政保健師に当てはまる働き方ではありません。
- Q行政保健師は住民と直接関わりますか?
- A
市町村の母子保健や成人保健などでは、家庭訪問・健康相談・健診を通して住民と直接関わります。一方で、県職員の保健師などは企画、調整、施設支援などの比重が高い部署もあります。
- Q看護師として働いた経験がなくても行政保健師を目指せますか?
- A
看護師としての就業経験はあまり関係ないと感じます。私自身も看護師としての就業経験はありませんが、日々勉強しながらここまでこれています。ただし、応募条件などは自治体ごとに違うため、必ず最新の募集要項を確認してください。
まとめ【保健師は知識を支援へつなぐ仕事!】

保健師は、専門知識を使って対象者と地域をアセスメントし、必要な支援と仕組みへつなぐ仕事です!
この記事の要点を3つにまとめます!
- 保健師は個人支援だけでなく、集団への予防活動や地域の仕組みづくりも行う
- 行政保健師の実務には、家庭訪問・健診だけでなく、記録・調整・企画・評価も含まれる
- 傾聴や調整の前提として、専門知識とアセスメントが欠かせない
私は行政保健師として働き、業務量の多さと事務仕事の幅に驚きました。
一方で、住民の自己決定を支え、施設や地域の関係者と一緒に健康を守れることに、大きなやりがいを感じました。
まずはインターンや自治体説明会を使い、現役保健師の話を聞いてみてください!
保健師採用試験の面接では、仕事内容の理解を、自分の強みや志望理由へつなげてください!
実際に聞かれた質問と対策方法は、次の記事で詳しく解説しています。

また、行政保健師を目指すなら、公衆衛生看護学・疫学・保健統計・保健医療福祉行政の知識も確認しておきましょう!


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