
自治体研究ってやるべきなの?

具体的に調べるべき項目や内容が知りたい
このような疑問を持っている受験生は少なくないと思います。
公務員試験は筆記試験が重要視されがちですが、近年は筆記試験よりも面接試験の比重が高まっています。
筆記試験に合格しても、面接で落とされる受験生は少なくないんですよね。
その最大の理由が自治体研究の不足です。
面接官は以下の点を厳しくチェックしています。
- 本当にこの自治体を理解しているか
- 他の自治体ではなく、なぜここなのか
- 地域の課題を把握し、どう貢献できるか考えているか
- 長くこの自治体に勤めてくれるか
これらの点に自信を持って答えられるかどうかが公務員試験の合否を分けます。
この記事では、年間100名以上の公務員試験合格者をサポートしている僕が、確実に面接やESで差をつける自治体研究のやり方を徹底解説していきます!
面接試験でライバルと差をつけたい方は、ぜひ最後までご覧ください。
自治体研究が重要な3つの理由

公務員試験の面接で合格するためには、自治体研究は欠かせません。
この章では、自治体研究が重要である理由を、自治体で面接官として採用を担っていた職員から聞いた情報を元にお伝えします。
自治体研究が重要である理由は以下の3つです。
- 具体的で説得力のある志望動機を作るため
- 面接官へ本気度をアピールするため
- 自分と自治体の接点を見つけるため
それぞれ解説していきます。
具体的で説得力のある志望動機を作るため
自治体研究を行うことで、地域の課題や重点施策を理解することができます。
その結果「なぜこの自治体で働きたいのか」を具体的に語れるようになるんです。
面接試験において最も重要な質問が「志望動機」です。
なぜその自治体で働きたいのかは、その自治体への思いそのものになります。
公務員は市民の生活をよりよくするために働く職です。自治体への思いがないと職務を全うすることができません。
だからこそ、この志望動機は具体的でありかつ、説得力のあるものでないといけないんです。
面接官へ本気度をアピールするため
詳細な調査に基づいた発言は「本当にこの自治体を志望している」という熱意が伝わります。
面接官は「長く働いてくれる職員か?」という視点で受験者を見るそうです。
本気度のアピールをすることで「それだけ好きならやめないよね」という根拠になり合格率が上がります!
自分と自治体の接点を見つけるため
自分の経験・関心と自治体の方針を結びつけることで、オリジナリティのある志望理由が作れます。
面接官は1日に数十人もの面接を行います。
さらに、多くの受験者は同じような回答を作ってくるので「またその回答か…」となることが多々あります。
そこで、オリジナリティのある経験を話すことができれば、面接官に印象付けることができ一気に差をつけることができます。
これらの理由から自治体研究は重要であり、今や実施しないと合格できないほど重要な取り組みになります!
【徹底解説!】自治体研究の手段・方法

自治体研究を効果的に行うには、信頼性の高い情報源を使い分けることが大切です。
面接では「自治体についてどれほど深く知っているか」が問われるため、複数の手段を活用し、自分の言葉で語れるように準備しておきましょう!
具体的には、自治体のホームページや広報紙といった公式な情報に加え、インターンシップや説明会への参加、街歩きなどの実体験も重要な材料です。
次に紹介する6つの手段を通じて、自治体を正確に理解しましょう。
自治体のホームページ
自治体研究をする際に、最初に確認すべきは自治体のホームページです。
確認するべき情報は以下の項目です。
- 組織図
- 各課の業務内容
- 政策・施策・計画
- 予算概要
- 市長、町長のメッセージ
- プレスリリース、新着情報
自治体のホームページは確実な情報が掲載されており、組織や施策などの最新情報がまとまっています。
例えば「組織図」から各課の役割や担当業務を把握できたり、「政策・計画」では自治体の将来像や重点事業が確認できます。
さらに「予算」や「プレスリリース」も公開されていることが多く、客観的な視点で自治体の動きを読み取ることができます!
自治体発行の広報紙
自治体が発行する広報紙は、住民との接点や地域課題を知るうえで非常に有効な資料です。
広報誌が重要な理由は以下の通りです。
- 住民目線での情報発信を確認できる
- 地域密着型の取り組みの実態がわかる
- 自治体の「温度感」を感じとれる
自治体が発行する広報誌は、行政がどのように住民と関わっているか、どのような情報発信をしているかを明確に把握できます。
例えば、高齢者・障がいを持っている方の支援や広場情報、子育て支援、防災訓練など、地域密着型の取り組みが具体的に紹介されており、自治体の「現場の顔」が見えてきます。
広報紙を通じて、地域の温度感や住民ニーズを理解することができれば、より具体的かつ実感を伴った志望理由を作ることができます。
計画・ビジョン
計画・ビジョンとは、自治体が中長期的に目指すまちの姿や、実現するための方針を示したものです。この文書を読むことで、自治体のビジョンや優先政策を理解できます。
計画・ビジョンで押さえるべきポイントは以下の通りです。
- 自治体の将来ビジョン
- 人口の将来推計
- 重点施策、戦略
- 分野別の取り組み方針
- 実施期間、進捗状況
各計画・ビジョンには「子育て環境の充実」「脱炭素社会の実現」など、将来に向けた取り組みが明記されていることが多いです。
計画・ビジョンに目を通すことで、自分自身の関心のある分野と自治体の施策がどう結びつくのかを考えやすくなります。
自治体の方向性を理解し、方針に沿った志望動機を作るように意識しましょう!
インターンシップ・説明会
インターンシップや説明会は、自治体の職員や業務の実際に触れる貴重な機会です。
参加することで、ホームページや資料からは得られない「現場の空気感」や「職員の人柄」がわかります。
参加するメリットをまとめておきます。
- 職員の生の声を聞ける
- 職場の雰囲気を体感できる
- 他では得られない内部情報を収集できる
- 面接での「体験談」として活用できる
たとえば、窓口業務を体験したり、若手職員の話を聞くことで、自治体の働き方や雰囲気を肌で感じることができます。
実際の業務経験は、面接時に「体験を通じて得た気づき」として語れるため、志望動機に厚みを持たせる材料となります。
また、事前に質問を準備し、積極的に職員と交流することで、より深い情報を得ることも可能です。
表に出ない試験情報などをこっそり教えてくれることもあるので、可能な限り参加するようにしましょう!
まち歩き
実際に志望する自治体のまちを歩いてみることは、五感を使って地域を理解するのにとても効果的な手段です。
観察するときは以下の点を意識してみてください。
- 駅周辺の開発状況
- 商店街の活気
- 住宅地の様子、住民同士の関わり合い
- 公共施設・交通網の充実度
- 掲示板・看板の内容
ホームページや資料では分からない空気感や雰囲気、住民の暮らしぶりを肌で感じることができます。
「駅前のにぎわい」「掲示板の内容」「子育て世代の多さ」など、目に見える情報から地域の特色や課題を読み取ることができるんです!
現地で得た感覚は、面接での発言にリアリティを加え、他の受験者と差をつける材料になります!
自治体研究で調べるべきポイント

上記では、自治体研究をおこなう上で実施する具体的な手法をお伝えしました。
この章では、実際に自治体研究で調べてほしいポイントをより詳しく解説していきます。
具体的に調べるべき情報は以下の通りです。
- 自治体の基本情報、統計データ
- 自治体の課題と取り組み
- 自治体の強み・魅力
- 首長の方針、メッセージ
- 興味のある分野の仕事
- 求める人材像
それぞれ解説していきます。
自治体の基本情報・統計データ
自治体研究を始めるうえで、最初に確認すべきはその自治体の基本情報です。
おさえるべき項目は以下の通り。
- 人口・世帯数・面積
- 人口推移・高齢化率
- 産業構造・就業者数
- 財政状況・予算規模
- 地理的特徴・交通アクセス
人口規模や財政状況、地理的特徴などは、その地域の課題や行政の優先事項を左右する重要な情報です。
たとえば、高齢化が進む町では、介護や福祉関係の政策に力を入れている可能性が高いですし、世界遺産や歴史的な建造物などPRできるものが多いのであれば、観光業に力を入れている可能性が高いです。
人口、面積、世帯数、年齢構成、産業構造などを自治体のホームページや統計データから把握し、研究の出発点としましょう。
自治体の課題と取り組み
志望先の自治体が直面している課題と、課題に対してどのような取り組みを行っているかを知ることも重要です。
なぜなら、志望動機を作る際、説得力を出すための根拠になり得る情報だからです。
とは言っても、どの視点で課題を見つければいいかわからない方が多いと思うので、課題を見つけるときの視点をまとめました。
- 少子高齢化
- 産業振興
- 雇用創出
- 子育て支援・教育環境
- 防災・インフラ整備
- 環境・エネルギー問題
地域の問題を理解したうえで、課題の解決に自分がどう貢献できるかを語れる受験者は、面接官にとって魅力的です。
上記で説明した、計画やビジョンを読み込んで自分なりに分析してみてください!
自治体の強み・魅力
自治体にはそれぞれ独自の強みや魅力があります。
強み・魅力を理解し、志望動機や回答に組み込むことで、オリジナリティが出て差別化できます。
強み・魅力を調べる際は以下の点を意識してみてください!
文化資源
- 歴史的建造物・伝統文化
- 自然環境・景観
- 特産品・グルメ
- イベント・祭り
行政の先進的取り組み
- DX推進・行政効率化
- 移住支援・定住促進
- 子育て支援の充実
- 福祉関係の先進事例
自治体ホームページや広報紙、移住サイトなどから、地域の「強み」を掘り出しましょう。
首長の方針・メッセージ
市長や町長の発言は自治体の方向性を示すため、必ず確認しましょう。
直接的に面接試験で聞かれることは少ないですが、市全体の方向性と回答を一致させるためには把握しておくべき内容です。
確認すべき内容
- 施政方針演説
- 定例記者会見
- 広報紙での挨拶
自治体ホームページや計画・ビジョンの冒頭部分に記載されていることが多いので確認するようにしてください!
興味のある分野の仕事
自治体研究では、単に地域を調べるだけでなく「自分が取り組みたい仕事」と自治体の施策がどう関係するかを考えることが重要です。
分野別の調査ポイントは以下の通りです。
福祉分野
- 地域包括支援センター(地域で活動できる施設)の運営
- 介護保険制度の運用
- 障がい者支援の取り組み
- 生活保護・生活困窮者支援
教育分野
- 学校教育
- 図書館・公民館運営
- 文化財保護・芸術振興
- スポーツ振興
まちづくり分野
- 都市計画・土地利用
- 道路・公園整備
- 住宅政策・空き家対策
- 商工業振興 など
自分自身の関心と自治体の業務が重なる部分を見つけることで、志望動機に深みと説得力が生まれます。
また、関心のある分野と自治体の方針が一致していれば、回答に統一感が生まれ、面接でも自信を持って話せるようになります。
上記はあくまで一例です。
ぜひ、自分の興味のある分野と自治体の方針を確認してみてください!
求める人材像
志望する自治体がどのような人材を求めているのかを知ることは、自治体研究のなかでも特に重要です。
なぜなら、求められている人材像に自分をどれだけ重ねられるかが、採用の判断に直結するからです。
多くの自治体では「市民と対話できる力」や「変化への柔軟性」など、自治体ホームページの採用ページや計画・ビジョンに明記されています。
上記のページ等を参考に、自分の経験や強みと結びつけてアピールする準備をしておきましょう!
求められる人材像を確認する方法
- 採用ページの職員紹介
- 市長・人事担当者のメッセージ
- 職員採用パンフレット
- インターンシップでの職員の話 など
自治体研究を始めるタイミング

公務員試験の面接で差をつけたいのであれば、自治体研究は「早めのスタート」が重要です。
目安としては
- 筆記試験の直前
- 遅くても直後
には取りかかる必要があります。
自治体の計画・ビジョンや施策は内容が難しいため、理解に時間がかかります。
さらに、複数の自治体を併願する場合、それぞれの特徴を比較・整理する作業にも手間がかかるんですよね。
自治体研究は単なる暗記ではなく、自分の考えを深めるためのプロセスです。
早めに取り組むことで、説得力のある志望動機や面接の受け答えができるようになるので時間をかけて実施できるようにスケジュールを組むようにしましょう。
たったの3分で終わる!?時短ツールを紹介!
たとえ調べるべき情報、読み込むべき資料がわかっても読み込む労力がかかってしまいますよね。
自治体研究に必要な情報源は、主に行政の資料がメインになるので
- 行政特有の専門用語が多用されている
- 50ページ超の長文で読破に何時間も奪われる
- 資料が膨大すぎて結局どこが重要なのかわからない
その結果、“うわべの理解”で終わってしまい時間だけが奪われる、こんなことになってしまうんです。
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自治体研究は差がつく!入念に調べよう!

本日は、自治体研究の手法や押さえるべきポイントを解説してきました。
本記事のまとめです。
- 自治体研究は、志望動機や自己PRの説得力を高めるために欠かせない
- 情報源は自治体ホームページ・広報紙・計画・職員の声・まち歩きなど多岐にわたる
- 「地域課題・施策・ビジョン・人材像」などの視点から調査する
- 面接前だけでなく、筆記試験前からの準備が理想
自治体研究は、公務員試験の面接において他の受験者と差をつけるための重要な準備です。
自治体のホームページや広報紙から施策を調べ、地域課題や特色を把握しておくことで「なぜこの自治体を志望したのか」「どの分野に貢献したいか」といった質問に自信を持って答えられるようになります。
さらに、まち歩きや説明会への参加、インターン・職場訪問などを通じて生の情報を得ることで、より具体的なエピソードを交えた回答が可能になります。
面接官に「本気度」が伝わる自治体研究こそ、合否を分けるカギです。
必ず取り組むようにしましょう!
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